はじめて、犬と暮らし始める人へ

1 犬を迎える心構え
犬の寿命は犬種によってもさまざまですが、健康で安全な環境だと比較的長く家族として暮らせる動物です。犬を飼うということは、その犬の面倒を一生みるということ。毎日の食事はもちろん、散歩や排泄の処理、しつけ、安全管理、病気の予防などすべてが命を預かる飼い主の責任です。
5年後、10年後の散歩などの生活シーンを想像してみてください。犬と暮らす毎日はとても素敵なものですが、犬を理解せずに飼いはじめると悲劇がおこる場合もあります。飼う前にペットの情報サイトや本できちんと情報を集めて検討してください。
犬を飼えなくなる主なケース
- 転勤の際に引っ越し先がペット禁止だった場合
- 家族にアレルギーが出た場合
- しつけが悪く近所から苦情がきたが対処できない場合
- 飼い主が犬をコントロールできずに人を攻撃した場合
- 家族の介護や赤ちゃんの世話のため、犬の散歩など面倒がみれない場合
- 飼い主が病気や怪我になり、犬の散歩や世話ができない場合


2 犬に出会う方法
犬を家族に迎えるには、ペットショップやブリーダーから購入する、一般家庭で生まれた子犬を譲り受ける、動物保護施設から引き取るなどの方法があります。
純血種の子犬を入手するなら、信頼のおけるプロのブリーダーから購入し、親兄弟の犬たちとふれあいの時間をたっぷり持たせ、生後8週間(約2ヶ月)ぐらいの時期に引き取るのがおすすめです。しかし、なかには犬を命ではなくモノとして扱う悪質な業者がいるのも事実。衝動買いをせずにじっくり調べて、実際に足を運んで決めましょう。
犬の主な入手先と注意点
ペットショップ
ブリーダー
動物愛護施設
里親募集

3 犬を選ぶ時の注意点
自分たちの望むペットライフを想像して、それに合った犬を選ぶことが第一です。
例えば、愛犬とドッグスポーツを楽しみたいならば、活動性の高い犬種を。もちろん、飼い主側も犬に十分な運動をさせる時間と体力が必要になります。
また、集合住宅や住宅密集地で飼うならば、テリトリー意識が強くなく、あまり吠えない犬種が良いかもしれません。純血種は人間が目的をもって作り出しているので、犬種にそれぞれ特性・特徴があります。ルックスだけにとらわれず、長所と短所を理解したうえで犬種を決めましょう。また、同じ犬種でも犬によって支配的なタイプやひっこみ思案など性格はさまざま。極端な性格でない方が初心者にはおすすめです。
事前に調べておこう!純血種の場合
その犬種に必要な運動量は?
その犬種のルーツや特性は?
<コリーなどの牧羊犬>
<テリアなどの小型獣用の猟犬>
<レトリバーなどの鳥猟犬>
その犬種がよくかかる病気は?
事前に調べておこう!ミックス犬(雑種)の場合
親がわかる場合はその特性もチェック

4 子犬を迎える準備をしよう
新しい家族になる犬が決定したら、家に迎える日までに生活できるようにペット用品を揃えておきましょう。犬の成長は早いので、あらかじめ成犬になった場合にも使えるサイズのものを用意しておくと経済的ですが、首輪やハウス(クレート)などは、その時の大きさに合ったものを用意してあげるのがおすすめです。
犬はなるべく家族(=人間)といっしょにいたい動物なので、家族が集まるリビングなどを自由にさせる部屋に限定して、ペット用品をセットしておくと便利です。また犬はお落ち着いた環境で眠り、出口に近いところで排泄する傾向があるので、その部屋の奥に寝る場所となるハウスを設置し、入り口近くにトイレを用意すると快適に過ごすことができます。
準備しておきたい環境とグッズ
トイレ、ペーパー、フードと器などを用意
関連情報
子犬の寝床となる専用スペースを作る
関連情報
犬用のおもちゃを用意
関連情報
危険なものに対策する
木製の家具にも対策を
関連情報
その他関連情報
室内飼い?それとも外飼い?
「犬は飼い主家族と共にいるのが自然です」
もともと犬は群れのなかで暮らす動物なので、室内犬や外飼い向きの犬種というのはなく、皆、飼い主家族と一緒にいることが最も自然な状態です。犬は、飼い主家族と同じ屋根の下に住み、いっしょに行動したり外出することが幸せと考えてください。また、人間と同じように、犬にも安心して眠れる場所が必要です。外だと夜中に見知らぬ人が通ったり、不審な物音がする度に緊張します。 実際、屋外で長時間繋がれて生活する犬は、寂しさや不安、退屈、運動不足などのストレスからよく吠え、モノを壊し、攻撃的になりやすい傾向があります。さらに室内で暮らす犬の方が家族と接する時間が多くなるので、コミュニケーションがとりやすく、しつけもうまくいき、体調の変化にも早く気がつくはずです。結果的に、室内飼いの方が犬との生活から得られる楽しみも大きくなることでしょう。
あわせて読みたい!おすすめ情報