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愛猫の室内飼いで大切なポイントは?タワーやサークルの選び方とともに解説

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愛猫の室内飼いで大切なポイントは?タワーやサークルの選び方とともに解説

ネコちゃんと飼い主さんが一緒に室内で暮らすためには、飼い主さんだけでなく、ネコちゃんにも快適な住環境を整えてあげる必要があります。
では、ネコちゃんにとって快適な住環境とはどのような環境なのでしょうか。

ネコちゃんと飼い主さんが安全かつ快適に暮らせる住環境や、環境づくりに必要なタワー・サークルの選び方について、ヤマザキ動物看護大学 助教の荒川真希先生に伺いました。(最終更新日2023年12月28日)

目次

監修

ヤマザキ動物看護大学 動物臨床栄養教育学研究室 荒川真希 助教
修士・認定動物看護師・ペット栄養管理士・猫の専門医療従事者CATvocate取得。
認定動物看護師として猫の泌尿器疾患予防のための栄養学や動物看護学教育について研究。
「猫にいいこと大全(主婦の友社)」監修。

ネコちゃんの住環境を整える上で大切なポイントとは?

ネコちゃんが部屋の中で快適に過ごすためには、どのようなことが重要なのでしょうか。
ここでは、ネコちゃんの住環境を整える上で大切なポイントを3つご紹介します。

 

安心できる居場所がある

元々、ネコちゃんには、外敵から身を守る習性が備わっています。そのため、テリトリー(部屋)を見渡せる高い場所や身を隠せる狭い場所を好みます。タワーを設置したり、ネコちゃんの隠れ場所として棚の下段やベッド下の一角といった狭い場所を開放したり、ネコちゃんが落ち着ける場所を作ってあげましょう。

また、ネコちゃんの社会においては、より高い位置にいるほうが優位と考えるので、飼い主さんの目線よりも高い場所を作ってあげることで、ネコちゃんは安心できます。

危険から身を守ることができる

家の中には、ネコちゃんにとって危険なものや場所がたくさんあります。
ひも状のもの・ビニール袋・観葉植物だけでなく、人にとっては安全でもネコちゃんにとっては有害な食べ物などを誤食してしまうことがあります。
また、お風呂場やトイレで溺れたり、火や刃物を扱うキッチンで怪我をしたり、洗濯機や押し入れに閉じ込められてしまったりするなど、ネコちゃんが興味を引くところにも危険がたくさんあります。
これらの危険からネコちゃんを守るために、ネコちゃんが入れる場所を制限したり、飼い主さんの外出時や目が届かない時間帯はサークルを活用したりするのも有効です。

また、万が一、ネコちゃんが誤飲や誤食をしてしまった場合は、何を食べたかによって応急処置は変わってくるため、まずは早急に動物病院に相談してください。口の中にある状態なら取り除くことができる場合もありますが、無理に引っ張り出すと消化管を傷つけてしまうこともあるので危険です。
飲み込んでしまった可能性がある場合は、嘔吐・下痢・食欲がない・元気がないなどの症状が出ていないかを見極め、もしこれらの症状があるようなら、すぐ病院に連れて行ってください。

 

運動不足やストレスを解消できる

室内環境が整っていれば、ネコちゃんは外に出なくても快適に暮らすことができます。ネコちゃんの運動不足解消には、定期的な飼い主さんとの遊びやタワーなどを使った十分な上下運動ができる環境が必要です。
また、おもちゃでの遊びを通じて狩猟本能を満たしてあげることで、ストレス解消にもつながるでしょう。

\運動不足解消やストレス発散に役立つおもちゃ特集はこちら/

ネコちゃんのおもちゃ特集

ネコちゃんの室内飼いで、特に注意したい場所やものとは?

お部屋の中には、ネコちゃんにとって危険をもたらす場所やものがたくさんあります。
ここでは、ネコちゃんを室内で飼う際に特に注意したい場所やものについて説明します。

 

キッチン周り

キッチンの作業スペースやコンロは、包丁などの刃物が置いてあったり、火を使っていたりする可能性が高く、やけどや怪我などのリスクが高いため、特に注意が必要です。ネコちゃんが入れないようにできればベストですが、難しい場合はコンロの周りをガードするなどで対策をしましょう。

 

お風呂

入浴する飼い主さんが気になる・水が飲みたい・暖かいなどの理由で、ネコちゃんはお風呂場に行くことがあります。しかし、つるつるした浴槽は足を滑らせやすく、最悪の場合溺れてしまう可能性もあります。そのため、浴槽にお湯を張っているときはネコちゃんをお風呂場に入らせない・目を離さない・留守中はお風呂のお湯はできるだけ抜いておくといったことを普段から心がけましょう。

 

洗濯機や引き出しなどの狭い場所

ネコちゃんは、狭くて静かな場所を好みます。時には、「いつの間にそんなところに?」という場所でくつろぐこともあります。しかし、ネコちゃんが入っていることに気づかず、飼い主さんがうっかり閉じ込めてしまうことも。そのため、扉や引き出しは開けっ放しにしない・洗濯機はふたを閉めておく・衣類を入れる前にネコちゃんがいないか確認するようにしましょう。

 

家具の隙間

ネコちゃんが入り込んだ隙間に思いがけず挟まってしまい、もがいて出てこられなくなってしまうことも。ネコちゃんは、顔の大きさ程度の隙間は入れるといわれています。
そのため、個体差もありますが、目安として子猫なら3cm、成猫なら5cm以上の隙間は作らない、もしくは入れないようにガードするなどの対策をしましょう。

 

電源コード類

ネコちゃんが電源コードを噛んでしまうと、感電の恐れがあるのでとても危険です。そのため、コンセントカバーやコードカバーをつけるなどの工夫をしましょう。また、床にコードを直接置かずに箱や敷物で隠すなど、ネコちゃんの目につかないようにすることも大切です。

 

食べ物

人にとっては身近でも、ネコちゃんにとって危険な食べ物は意外と少なくありません。玉ねぎ・にんにく・長ネギ・ニラなどのネギ類や、チョコレート・ココアなどのカカオ類、ブドウやレーズン、貝類、生のタコやイカなどが挙げられます。飼い主さんがしっかり把握しておきましょう。

 

部屋の香り

植物の成分を濃縮したアロマオイルや、植物を原料としたお香をネコちゃんが長時間嗅いだり直接舐めたりすると、代謝ができずに中毒を起こす可能性があります。ネコちゃんの健康のためには使用しないようにしましょう。

 

観葉植物

特に注意したいのは、ポトスなどのサトイモ科、ユリやチューリップなどのユリ科の植物。これらはネコちゃんが花瓶の水をなめるだけで中毒症状を起こす可能性があります。それらの植物を家の中に置く場合は、ネコちゃんの入れない部屋に置くなどの対策が必要です。

教えて荒川先生!飼い主さんが気になるネコちゃんとの暮らしに関するQ&A

実際にネコちゃんを飼っている飼い主さん達は、ネコちゃんとの暮らしについて、どのような悩みを抱えているのでしょうか。
ここでは、ネコちゃんとの暮らしに関する飼い主さんからの質問と荒川先生からの回答を、それぞれご紹介します。

 

Q. 夏の暑さや冬の寒さにはどのように対策すればよいでしょうか?
A. ネコちゃんの適温に合わせつつ、避難場所をつくるなど工夫をするのがオススメです。

猫種にもよりますが、ネコちゃんは人よりも少し暖かめな23℃~28℃くらいを好みます。
真夏や真冬は飼い主さんが不在でもエアコンをつけてあげましょう。
ただし、ネコちゃんは涼しすぎるのも苦手です。夏はエアコンの涼しさから自分で逃げられるように、潜りこめる布団を用意したり、隣の部屋へ移動できるようにしてあげると良いですね。
また、ネコちゃんは人工的な風が苦手な場合が多いため、扇風機を使うときには、寝床やタワーといったネコちゃんの居場所に当たらないように設置して、室内の空気循環用として活用してください。

 

Q. 飼い主のおうち時間が長くなったり短くなったりすることによるネコちゃんへの影響は?
A. そこまで心配しなくても問題ありませんが、性格を見極めてあげると良いでしょう。

ネコちゃんはもともと単独行動をする動物なので、一人の時間が多くてもさほど気にしない動物ではあります。そのため、家の中の環境が変わっていなければ、そこまで心配することはないでしょう。
しかし、テレワークで飼い主さんとずっと一緒だった子や甘えん坊な性格の子は、もしかしたら寂しがるかもしれません。そういった場合は、いきなり長時間不在にするのではなく、飼い主さんの外出時間を少しづつ伸ばして、ひとりの状態に徐々に慣らしてあげることが大切です。

タワー・サークルの選び方と使い方

タワーやサークルは、ネコちゃんにとって室内での運動に必要なアイテムであり、安心できる場所のひとつでもあります。
ここでは、タワーやサークルの選び方や使い方の他、慣れさせ方についてご紹介します。

 

タワー:安定していて滑りにくいものがオススメ

ネコちゃんには部屋を一望できる高い場所が必要ですが、グラグラしたり登りにくかったりしてはリラックスできません。安定している・体をぶつけても痛くない・滑りにくい素材でできているタワーなら安心して過ごせるでしょう。

また、タワーはネコちゃんが長い時間を過ごす場所です。ゆったりと過ごせるように、最上段や途中に寝そべることができる広さがあるものがベスト。子猫やシニア猫でタワーの段差が大変そうなら、ステップを置くなどの工夫をしてみてください。

 

サークル:用途に合ったタイプを選ぶのがオススメ

サークルを選ぶポイントは「どういうときに使うか」を考えると良いでしょう。飼い主さんの不在時に長時間サークル内にいてもらうなら、普段使っているトイレ・水・ご飯が入れられるもの。さらに、ネコちゃんが眠れる場所と上下運動ができるような広めの2段・3段のものをおすすめします。子猫の場合は1段タイプや高さが調節できるものを選ぶと良いでしょう。

 

子猫にオススメのサークルの使い方は?

特に好奇心旺盛な子猫のときは、電気コードなど危ないものをかじったり、どこに隠れたかわからなくなったりするもの。不在時だけでなく、入浴中や調理中など飼い主さんの目が届かない時間帯は、サークルで過ごしてもらうと安全です。ネコちゃん自身も狭いところが好きなので、サークルという自分の居場所があると安心します。

 

成猫になってからも、サークルを使ったほうがよい?

ドアや窓を開けるとき・来客を怖がる場合など、一時的なネコちゃんの避難場所としてサークルが便利です。また、災害時には、避難所でサークルやケージに入れなければならないことも。そのために慣れさせておくという防災的な観点からも、サークルを使うことには意味があります。

 

多頭飼いの場合は、状況に合わせて使い方の工夫が必要

仲の良いネコちゃん同士ならサークルの共有が可能です。しかし、仲があまり良くないネコちゃんならサークルは1匹につき1つが基本です。ケンカしそうなときに片方をサークルに避難させるといった使い方もできます。

 

ネコちゃんがサークルに慣れるためには?

基本的にネコちゃんはサークルのような狭いところが好きですが、慣れないようなら、自由に出入りできるようにする・サークル内でおやつをあげるなどして、「サークルは安心」「中にいると良いことがある」という記憶になるように働きかけてみてください。
外や部屋の中が見えすぎて気になっているようなら、薄手のタオルで一部を覆ってあげるのもおすすめです。ただし、タオルをかじってしまう子には注意しましょう。

 

<タワーやサークルを置くのに適した場所>

・ぐらつかない安定した場所

・エアコンや扇風機の風が直接当たらない場所

・テレビやドアなどの騒音の影響が少ない、できるだけ静かな場所

ペティオおすすめのネコちゃん用タワー&サークル

  • necoco キャットリビングタワー クリアボウル&ベッドタイプ
    仔猫からシニアにぴったりな昇り降りしやすいステップのキャットリビングタワー。クリアボウル付、2種類の柱で楽しむことができます。
  • necoco 仔猫からのしつけにもぴったりな キャットルームサークル
    ねこドアで自由に出入りでき、しつけにもぴったりなキャットルームサークル。多機能ステップはトイレ・隠れ家・ベッドと用途に合わせて使い分けが可能です。

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ネコちゃんの習性を考慮した空間をつくることで、愛猫との暮らしをより快適に

ネコちゃんの習性を考慮したお部屋を意識することで、ネコちゃんにとってより快適な空間をつくることができます。
タワーやサークルを上手に活用しながら、ネコちゃんと飼い主さんがともに快適に暮らせる環境を整えましょう。